『土木』と『建築』
土木と建築の違い
『土木』とは、道路、トンネル、ダム、橋、河川などの分野を指し、これらは概ね道路の表面から下に位置するものです。
ただし、下水処理場の様に地表面上に建物が建つなどの例外的な土木工事も存在します。
一方『建築』とは、ビル、工場、マンション、学校など基本的には地面の上に建てるものを指します。
ただしこちらも土木同様に例外があり、ビルの地下部分などは地面の下に位置していても建築工事にあたります。
土木工学科と建築工学科
建設技術は、高校や大学の土木工学科、建築工学科で学ぶ必要があります。
土木工学科では一時、学科名に『環境』『社会』『都市』などの言葉を組み合わせる動きがありました。
そのため、社会環境工学科や都市環境工学科などといった学科を持つ高校や大学も存在しますが、学科の内容は土木工学科とほぼ同様です。
なお、土木工学科や建築工学科以外に、建築設備の技術を学ぶ機械工学科、電気設備の技術を学ぶ電気工学科を経て、建設業界で設備技術者、電気技術者として働くことも可能です。
一方、工事現場で働く技能者(大工、鉄筋工、とび工)は学歴不問です。
土木工学や建築工学の知識がなくても、該当する技能の知識と手先の器用さがあれば働くことが出来ます。
エンジニアとアーキテクチャー
土木技術者のことを『シビルエンジニア』と呼びます。
『シビル』の意味は『都市』なので、『シビルエンジニア』で『街づくりの技術者』といった意味となります。
一方建築建築技術者のことは『アーキテクチャー』と呼びます。
『アーキテクチャー』とは、建築の様式の名称であると同時に、建築物のデザインを考える技術者という側面もあります。
なお、建築技術者であっても、構造設計を行う技術者や、設備技術者、電気技術者は、『エンジニア』と呼ばれます。