ゼネコンと専門工事会社の違い
研究・設計・施工を行うゼネコン
『ゼネコン』とは、『General Constructor(ゼネラルコンストラクター)』の略称で、日本語では『総合建設業』といい、建設に関する研究・設計・施工を行います。
この場合の『研究』とは、建設事業に関する新技術や新工法の研究のことを指します。
例を挙げると、素材であるコンクリートや鉄の研究、ICT、すなわち情報通信技術を用いた業務や工事の効率化などの研究を進めています。
さらには、耐震技術や免震・制震などの研究も行っています。
『設計』とは、建設物の設計そのものを指します。
ゼネコンは、設計・施工を一括して受注することがありますが、その場合、発注者の意を汲んだ設計をし、施工を一括して行うことで、効率的な工事事業の運営を進めます。
『施工』とは、ゼネコン社員が行う施工管理のことを指します。
施工管理とは、『品質管理』『原価管理』『工程管理』『安全管理』『環境管理』の5つを行うことを意味し、良いものを、安く、早く、安全に、環境に優しく、施工するための管理を行います。
また、一般的にゼネコンの技術系社員は、施工管理者、施工管理技術者、現場監督、などと呼ばれます。
大手ゼネコンと地方ゼネコンの違い
ゼネコンは『大手ゼネコン』と『地方ゼネコン』に分かれます。
大手ゼネコンとは、全国に支店を有し、全国各地で工事を行う会社です。
一方地方ゼネコンとは、各地域に本社を置き、多くの場合は支店を有しておらず、その地域の工事のみを受注し施工する会社のことをいいます。
そのため地方ゼネコンは、上記の『研究・設計・施工』のうち、施工のみを行うのが一般的です。
部分的な工事を行う専門工事会社
『専門工事会社』とは、ゼネコンの下請けとして、土木建築工事の専門的分野を部分的に請け負う建設会社を指し、『Sub Constructor(サブコンストラクター)』の略称で『サブコン』と呼ばれることもあります。
ゼネコンが土木工事や建築工事一式を一括して請け負う会社であるのに対して、専門工事会社は一部の業種を下請けという形で受託します。
そのため、総合的に管理する技術力に関してはゼネコンが優れていますが、各業種、各工種の技術力に関しては専門工事会社の方が優れている、といった状況も起こり得ます。