建設業経理士
建設業経理士とは?
『建設業経理士』とは、一般財団法人建設業振興基金が行っている『建設業経理検定試験』に合格した者のことをいいます。
この建設業経理検定試験とは、建設業経理に関する知識と処理能力の向上を図るための資格試験で、『建設業経理士検定試験(1級、2級)』は建設業法施行規則に基づく『登録経理試験』として、『建設業経理事務士検定試験(3級、4級)』は一般財団法人建設業振興基金独自の試験として実施されています。
なお、1級及び2級建設業経理士検定試験に合格した者は、経営事項審査のその他の審査項目(社会性等)(W)『建設業の経理の状況』の『公認会計士等の数』の項目で評価の対象となります。
登録制度
企業の会計基準が頻繁に変化していく昨今、建設業経理においても、継続的な研修等の受講により最新の会計情報に関する知識を習得していくことが求められるようになり、令和3年4月に以下の様に制度が改正されました。
国土交通省『経営事項審査の主な改正事項
(令和3年4月1日改正)』より
以前は、一度検定試験に合格すれば以降継続して経営事項審査の評価対象となりましたが、改正後は、合格した日から5年経過した日の属する年度末以降は、『登録経理講習』を受講しなければ評価対象として認められなくなりました。
登録経理講習
先述の様に、1級及び2級建設業経理検定士は、一定期間ごとに『登録経理講習』を受講しなければ経営事項審査の評価対象となりません。
(経営事項審査の客観的事項)
第十八条の三~中略~
3 第一項第四号に規定する事項は、次の各号に掲げる事項により評価することにより審査するものとする。
一 会計監査人又は会計参与の設置の有無
二 建設業の経理に関する業務の責任者のうち次に掲げる者による建設業の経理が適正に行われたことの確認の有無
イ 公認会計士又は税理士であって、国土交通大臣の定めるところにより、建設業の経理に必要な知識を習得させるものとして国土交通大臣が指定する研修を受けたもの
ロ 登録経理試験(建設業の経理に必要な知識を確認するための試験であつて、第十八条の十九、第十八条の二十及び第十八条の二十二において準用する第七条の五の規定により国土交通大臣の登録を受けたものをいう。以下同じ。)に合格した者であつて、合格した日の属する年度の翌年度の開始の日から起算して五年を経過しないもの
ハ 登録経理講習(登録経理試験に合格した者に対する建設業の経理に必要な知識を確認するための講習であつて、第十八条の二十三、第十八条の二十四及び第十九条において準用する第十八条の五の規定により国土交通大臣の登録を受けたものをいう。以下同じ。)を受講した者であつて、受講した日の属する年度の翌年度の開始の日から起算して五年を経過しないもの
ニ 国土交通大臣がイからハまでに掲げる者と同等以上の建設業の経理に必要な知識を有すると認める者e-Gov法令検索『建設業法施行規則』より
登録経理講習は、一般財団法人建設業振興基金において『建設業経理士CPD講習』という名称で実施されています。