プラント建設とは?
『工場建設』と『プラント建設』の違い
まず『工場建設』は、いわゆる建築工事の意味合いが強く、機械設備に関する建物の建設をするイメージです。
工場には様々な種類があるため、工場建設ではそれぞれに対応した技術が必要となります。
例えば、食品工場では、特に衛生面が重要視されるため衛生に配慮した技術や知識が、化学工場であれば、危険物を取り扱うため化学物質の知識などが、そして原子力発電所であれば、放射能に関する知識などが求められます。
一方『プラント建設』とは、生産設備を建設することをいいます。
例えば、化学プラントであれば、その生産設備における機械設計や化学的設計、設備を載せる架台やその周辺の建物の設計などを行います。
また、発電所プラントであれば、発電設備を計画し建設します。
『工場建設』も『プラント建設』も予定日までに完成しなければ事業開始日が遅れ、結果として生産そのものが行えなくなってしまい、莫大な損失が発生してしまうため、工程管理が非常に重要です。
大規模なプラント建設
プラント建設は、一般の建設工事に比べて大規模になることが多いです。
一般的にダムやトンネル工事にかかる費用は数十億~100億円程度ですが、プラント工事の場合は、数百億円~1兆円規模にもなります。
プラント工事が高額になる理由としては、プラントに用いる機械や設備が特殊であることが挙げられます。
そして、特殊な機械や設備であるがゆえに、製造に長い時間がかかるためクリティカルパス(限界工程。建設工事全体の工期に直接影響する工程のこと。)を意識して工程管理をしなくてはなりません。
海外でのプラント工事
プラント工事は、日本のみならず海外で行うことも多いです。
多数の日本企業が海外に進出して発展途上国でプラント建設を行っており、日本の優秀なプラント施工管理技術者が海外で大規模なプラント工事を成功させている事例が増えてきています。