建設業における『技術者』と『技能者』の違い
『技術者』とは?
『技術者』とは、技術力を用いて建設事業を推進する人のことを指し、英語ではEngineer(エンジニア)といいます。
技術者は大きく二つに分かれます。
まず一つ目が『設計技術者・開発技術者』です。
この設計技術者・開発技術者は、建設事業に関して設計をしたり開発の計画を立てる技術者です。
これから始まる建設事業に対して、大きな計画を立て、設計をし、幅広い選択肢の中から最適な事業計画を立案する能力が求められます。
二つ目は『施工管理技術者』です。
こちらは、既に作成された設計図や設計仕様に基づいて施工計画を立て、実際に建設する際に起こるさまざまな課題を解決しながら完成にまで導く役割を持った技術者のことをいいます。
なお、建設業法においては、施工管理技術者になるために必要な資格として『監理技術者』『主任技術者』の二つがあります。
『技能者』とは?
『技能者』とは、実際に現場においてものづくりを行う人のことを指し、英語では『Technician(テクニシャン)といいます。
技能者も大きく二つに分かれます。
一つ目が『職人』です。
職人はそれぞれの専門分野において特殊技能を有して仕事を進める人を指し、大工、左官、塗装工などがそれにあたります。
二つ目は『一般作業員』ですが、こちらは高度な技能は必要とせず、荷物を運搬する、清掃する、などといった比較的単純な作業を行う人のことを指します。
なお、技能労働者の資格としては、『一級技能士』『二級技能士』、『登録基幹技能者』といったものがあり、さらに10年以上の実務経験を有する場合には『主任技術者』と呼ばれることもあります。