プラント工事
石油、ガス関連のプラント
石油精製プラントは、燃料油や石油化学製品の原料であるナフサなどを製造します。
原油を加熱し、混合物の沸点の差を利用して、高さ50メートルほどの常圧蒸留装置という塔内で分離濃縮します。
そして、沸点の低い物質(液化石油ガス、ナフサなど)は上段で取り出され、沸点の高い物質(潤滑油、重油など)は底部から取り出されます。
液化天然ガスは、本来気体の天然ガスをマイナス162℃程度にまで冷却して液体にしたもので、体積が600分の1にまで減少するため、大量輸送・貯蔵に適しています。
また、環境への負荷が小さく、生産地から離れたアジアを中心に需要が拡大しており、主に火力発電所の燃料に使われています。
日本は液化天然ガスプラントの技術力が高く、世界中で建設が進められています。
火力、自然、原子力の発電プラント
発電プラントとは、電気を作る発電所のことです。
発電方式の大半は、動力によってタービンを回し、タービンが駆動する力を電気に変換するものです。
現在日本で最も発電量が多い火力発電は、石炭、石油、液化天然ガスをボイラーで燃やし、水を水蒸気に変えることでタービンを回します。
燃料のほとんどを輸入しているため、発電量やコストは社会情勢に大きく左右されます。
自然エネルギーの一つである水力発電は、高いところにある水を落下させ重力エネルギーによってタービンを回します。
日本は急峻な地形の場所が多いため、水力発電に適する用地が十分に確保されています。
また、エネルギーは水のみなので非常に環境に優しいクリーンな発電様式といえます。
地形を利用して高所から低所に自然に水を落下させる形式と、夜間電力を用いて低所の水を高所に揚げ、昼間に水を落下させる揚水式発電があります。
太陽光発電はタービンを回さず、太陽光エネルギーを太陽電池にて直接電気に変換します。
出力能力が1,000kW以上の施設はメガソーラーと呼ばれ、電力会社のほか自治体や商社などもビジネスとして参入しています。
風力発電は風の力でタービン(風車)を回し発電します。
燃料が不要な自然エネルギーですが、当然のことながら無風状態が続いてしまうと電気を作れなくなるところが難点といえます。
地熱発電は地熱を用いて熱水を作りタービンを回します。
日本は火山が多いので、地熱エネルギーは潜在的に多く存在しています。
原子力発電はウランが核分裂する際のエネルギーによりタービンを回します。
燃料を燃やすわけではないので、CO₂が発生せず地球温暖化への悪影響はありませんが、原子力そのものの危険性を有しています。
化学プラント
化学プラントとは、化学製品を生産する工場施設です。
火災や爆発の危険があり、また人体に有害な化学物質を扱う工場であるために、配管が密閉されていること、異物混入が防止されていることが、工事を行う際に特に留意しなければならないことです。